フリーランスや個人事業主にとって、社会保険料の負担は大きな課題です。
「全国個人事業主支援協会」は、社会保険料を削減するサービスとして注目されています。本記事では、「全国個人事業主支援協会」の評判や口コミをもとに、メリット・デメリットを解説します。
全国個人事業主支援協会の仕組みとは?
全国個人事業主支援協会は、個人事業主やフリーランスが社会保険料の負担を軽減し、働きやすい環境を整えるための支援団体です。2018年に設立され、約2,000名の会員を抱える日本最大規模の個人事業主向けプラットフォームとして注目されています。主なサービス内容は以下の通りです:
- 社会保険・厚生年金への加入支援:通常、個人事業主は国民健康保険と国民年金に加入しますが、同協会では理事として登録することで、社会保険(健康保険・厚生年金)に加入可能。これにより、保険料が定額(月額税込38,500円)となり、扶養家族や年収増加による負担増を防げます。
- 案件紹介とビジネスマッチング:会員同士での案件の相互紹介や、大型プロジェクトへのチーム参画をサポート。発注企業から直接案件を受注できるため、仲介マージンが発生しない点も魅力です。
- 情報発信とコミュニティ形成:協会のウェブサイトやイベントを通じて、個人事業主同士の情報交換やネットワーキングを促進。税務や労務に関する相談窓口も提供。
- その他の支援:フリーランス向け所得保障保険の提供や、税務顧問の紹介など、個人事業主の生活基盤を支えるサービスを展開。
協会の仕組みは、個人事業主が「理事」として登録することで、社会保険加入の条件を満たしつつ、さまざまな支援を受けられる点に特徴があります。ただし、加入には紹介者が必要で、公式LINEや説明会を通じて手続きを進める形式です。この仕組みは、認知度が低いゆえに「怪しい」と感じる声もありますが、大手法律事務所のリーガルチェックや年金事務所の審査を通過しており、違法性はありません。
全国個人事業主支援協会の口コミからわかるメリット・デメリット
全国個人事業主支援協会の口コミを基に、実際の利用者が感じるメリットとデメリットを整理しました。これにより、加入を検討する際の判断材料を提供します。
良い口コミ
社会保険料が定額で負担が軽減される
協会の最大の魅力は、社会保険料が月額38,500円(税込)で定額になる点です。国民健康保険では収入や家族構成に応じて保険料が変動し、年収が高い場合や扶養家族が多い場合は月10万円を超えることも珍しくありません。
協会を利用すれば、例えば年収800万円、配偶者と子1人の場合、月額10万円以上かかる保険料が38,500円に抑えられ、年間で70万円以上の節約が可能です。口コミでは、「保険料が大幅に減り、資金繰りが楽になった」という声が多数見られます。
厚生年金に加入でき、将来の年金受給額が増える
国民年金に比べ、厚生年金は将来の年金受給額が大幅に増えるメリットがあります。協会を通じて厚生年金に加入することで、老後の生活資金を強化できる点が評価されています。特に、「国民年金だけでは不安だったが、厚生年金で安心感が増した」という40代フリーランスの口コミが目立ちます。また、配偶者を扶養に入れられるため、家族全体の社会保障が手厚くなる点も好評です。
所得税・住民税が下がる可能性がある
社会保険料は全額が所得控除の対象となるため、協会の定額保険料(年間約46万円)を経費計上することで、所得税や住民税の負担が軽減されるケースがあります。口コミでは、「確定申告時に税金が予想以上に減り、助かった」という声が散見されます。ただし、節税効果は個人の年収や家族構成により異なるため、事前にシミュレーションが必要です。
会費は経費として計上可能
協会の月額会費(38,500円)は、事業経費として計上可能です。これにより、年間約46万円を経費として申告でき、課税所得を抑えられるメリットがあります。口コミでは、「経費計上がシンプルで、税理士との相談もスムーズだった」という意見が多く、個人事業主にとって実用的と評価されています。
業種を問わず加入可能
ITエンジニア、飲食店経営者、デザイナーなど、幅広い業種の個人事業主が加入できる点も強みです。協会には多様な職種の会員が在籍しており、業種による制限がないため、誰でも利用しやすいサービスです。「自分の業種でも問題なく加入できた」という口コミが、アクセシビリティの高さを裏付けています。
案件の相互紹介や大型案件への参画が可能
協会では、会員同士での案件シェアや、大型プロジェクトへのチーム参画をサポート。発注企業から直接案件を受注できるため、従来の下請け構造で発生していたマージンがカットされます。口コミでは、「協会を通じて大手企業との取引が実現した」「案件の幅が広がった」という声があり、特にフリーランスエンジニアやコンサルタントから高評価を得ています。
会員同士での情報発信や交流が活発
協会のプラットフォームを活用した情報発信や、イベントを通じた会員同士の交流が活発です。税務や資金調達に関するセミナー、ネットワーキングイベントが定期的に開催され、「他の個人事業主とつながることで新たなビジネスチャンスが生まれた」という口コミも。コミュニティ形成に力を入れる姿勢が、孤独になりがちなフリーランスにとって魅力となっています。
悪い口コミ
iDeCoの掛金上限額が減る
協会を通じて社会保険に加入すると、iDeCo(個人型確定拠出年金)の掛金上限が国民年金(月6.8万円)から厚生年金加入者(月2.3万円)に変更されます。このため、老後の資産形成をiDeCoに頼る個人事業主からは、「掛金が減って計画が狂った」という不満の声が上がっています。加入前にiDeCoの利用状況を確認することが重要です。
小規模企業共済に新規で加入できなくなる可能性がある
小規模企業共済は、個人事業主向けの退職金制度ですが、協会の理事として社会保険に加入すると、共済の新規加入資格を失う可能性があります。既に加入済みの場合、継続は可能ですが、未加入者はこの点をデメリットと感じるようです。口コミでは、「共済を検討していたのに加入できず残念」という意見が見られます。
加入手続きが複雑で理解しにくい
加入には紹介者が必要で、公式LINEや説明会を経て手続きを進める形式のため、「手続きが煩雑で時間がかかった」という口コミが散見されます。特に、仕組みを理解するまで説明会や個別面談を複数回受ける必要があり、忙しい個人事業主にとっては負担となる場合があります。
サービス内容がわかりにくく、情報収集が必要
協会のサービス内容やメリットが公式サイトや説明会で十分に伝わらず、「自分で調べる手間がかかった」という不満の声があります。認知度が低いゆえに、検索しても情報が少なく、「怪しい」と感じるユーザーも。口コミでは、「もっと透明性のある情報発信をしてほしい」という意見が目立ちます。
他のサービスと比較して特典やサポートが少ない場合がある
類似サービス(例:社保サポ、みん社保)と比較して、協会の特典やサポートが物足りないと感じる声もあります。特に、コミュニティ支援や助成金情報の発信に期待していたユーザーからは、「期待したほどの手厚いサポートがなかった」という口コミが。サービス選びの際は、自身のニーズとのマッチングが重要です。
全国個人事業主支援協会のよくある質問
Q1. 全国個人事業主支援協会を退会するにはどうすればいいですか?
退会を希望する場合、退会希望日の30日以上前に、協会が定める所定の手続きにより通知する必要があります。電話での退会申し出は受け付けていません。詳細は協会の利用規約をご確認ください。
Q2. 全国個人事業主支援協会に加入すると健康保険に加入できますか?
協会を通じて厚生年金に加入することで、健康保険(協会けんぽ)にも加入することが可能です。これにより、国民健康保険に比べて保険料の負担が軽減されるケースがあります。加入手続きや詳細については、協会の公式サイトをご確認ください。
Q3. 全国個人事業主支援協会の会費の入金方法は?
会費の入金方法については、協会の公式サイトや案内資料に記載されています。通常、指定の銀行口座への振り込みなどが案内されていますが、詳細は協会からの案内をご確認ください。
Q4. 全国個人事業主支援協会は怪しい団体ではありませんか?
全国個人事業主支援協会は、一般社団法人として日本の法律に則って運営されています。社会保険労務士や税理士の監修のもと、年金事務所の許可も得ているため、違法な団体ではありません。ただし、サービスの内容や仕組みが分かりにくいと感じる方もいるため、加入前に十分な情報収集を行うことが重要です。
Q5. 全国個人事業主支援協会に加入すると健康診断を受けられますか?
協会を通じて健康保険(協会けんぽ)に加入した場合、協会けんぽが提供する健康診断の補助制度を利用することが可能です。これにより、一定の条件を満たすことで、健康診断費用の一部が補助される場合があります。詳細は協会けんぽの公式サイトや協会からの案内をご確認ください。
Q6. 全国個人事業主支援協会に加入すると保険証はいつ届きますか?
協会を通じて健康保険(協会けんぽ)に加入した場合、保険証の発行には通常7〜10日程度かかります。ただし、繁忙期や手続きの状況により、1か月ほどかかる場合もあります。保険証が届くまでの間、医療機関での受診には「健康保険被保険者資格証明書」を利用することができます。
Q7. 全国個人事業主支援協会の会費はいくらですか?
会費は月額38,500円(税込)です。この金額には、健康保険料や厚生年金保険料が含まれており、扶養家族が増えても、年収が上がっても、負担額は変わりません。
Q8. 全国個人事業主支援協会の理事になるとどのような責任がありますか?
協会に加入すると、形式上「理事」として登録されます。これは、社会保険の適用条件を満たすための措置であり、実際の業務執行権限や責任はありません。ただし、協会の定款や利用規約に基づき、一定の義務や制限が課される場合がありますので、加入前に内容をよく確認することが重要です。
Q9. 全国個人事業主支援協会に加入すると年金はどうなりますか?
協会を通じて厚生年金に加入することで、将来受け取る年金額が増加する可能性があります。国民年金のみの受給額に比べ、厚生年金を含むと受給額が大幅に増えるため、老後の生活資金に不安を感じる方にとって、大きな安心材料となるでしょう。
他の社会保険料削減サービスとの比較
全国個人事業主支援協会と類似の社会保険料削減サービス(ソロコンシェルジュ、みん社保)を比較し、どのサービスが適しているかを検討します。以下は、主要なサービスの特徴をまとめた比較表です。
項目 | 全国個人事業主支援協会 | ソロコンシェルジュ | みん社保 |
---|---|---|---|
運営団体 | 一般社団法人 | ソロコンシェルジュ合同会社 | Bizlink社 |
月額会費 | 38,500円 | 5,500円 | 約38,000円 |
社会保険料削減 | 38,500円 | 49,500円 | 定額制 |
厚生年金加入 | 可能 | 可能(正社員として) | 可能 |
案件紹介 | あり(会員間・直接受注) | なし | あり(一部) |
コミュニティ支援 | イベント・情報発信 | なし | 取引先企業とのネットワーキング |
設立年 | 2018年 | 2022年 | 2019年 |
信頼性 | リーガルチェック済み | 適法性確認済み、認知度低め | 大手企業提携(博報堂など) |
加入手続き | 紹介制・説明会 | オンライン申込・面談 | オンライン申込 |
まとめ
全国個人事業主支援協会は、社会保険料の定額化や厚生年金加入、案件紹介など、個人事業主にとって魅力的なサービスを提供しています。口コミからは、保険料削減やビジネスチャンスの拡大といったメリットが明確に伝わる一方、iDeCoの制約や手続きの複雑さといったデメリットも浮き彫りになりました。類似サービスと比較しても、コミュニティ支援や案件紹介の強みが際立つため、総合的な支援を求める個人事業主に適しています。
加入を検討する方は、公式LINEや説明会を通じて詳細を確認し、自身のニーズに合うか慎重に判断してください。
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